先日、私・和泉貴子は、神話小歌劇『太陽のアサイラム~みなもとびらき旗揚げ公演〜』に出演させていただきました。

この舞台出演は、まるで“空間に命が吹き込まれていく奇跡”を目の当たりにするような体験でした。
舞台が始まる前、そこには何もない「ハコ」があるだけ。
しかし、演者たちの想像力と創意工夫が、そこに命を与えていく。
ひとつの布が風になる。
ひとつの声が、神話の神殿の扉を開く。
空間が呼吸し、観客の心と共鳴しながら、いくつもの時空を旅する舞台が生まれていくのです。

そんな創造の場に立たせていただいたことは、まさに魂がふるえるような時間でした。
あまりのエネルギーに、私も思わず舞台に入り込み・・
役者さんたちの大胆なオーバーアクションに、インスピレーションが溢れ、アドリブで即興の動きを加えて、自己紹介を演じるように振り付けてみたり。
即興の力って、まさに“今ここ”にしかない煌めき。
その一瞬の感覚を大切に、自分自身を音や身体で表現していく舞台の楽しさを味わいました!

終演後のアフタートークショーでは、振付家のRYOさんと山岡尚樹先生の奏でる音叉と共に、即興でクリスタルボウルとダンス、音叉によるセッションを行うことになったのですが、これが神がかってたんです。

誰も時計を見ていない。
誰も次に何が起こるかわからない。
それでも不思議と、呼吸が合っていく。
音叉の波動と踊り、そして私のクリスタルボウルが、ひとつの「場」を紡いでゆく。
そしてすべてがぴたりと終わったその瞬間、規定の時間を告げるタイマーが鳴りました。
タイマーの音までもが、まるで演出の一部であったかのように、美しく舞台を閉じてくれました。
RYOさんもまた、舞踊を奉納として捧げておられる方。
私たちの即興のセッションも、どこか“奉納”に近い静謐さと高揚感に包まれていました。
目に見えないものを受け取り、感じ、委ね、共鳴し、捧げていく…。
今回の舞台も、そして共演者の皆さんとの出逢いも、まさに「神話」が現代に甦るような、神聖なプロセスの連続でした。
この素晴らしい時空間をご一緒くださった皆さまに、心からの感謝を込めて。

そして、また次なるステージで響き合えるその日を楽しみにしています!